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ライブレポート THE MICRO HEAD 4N'S オフィシャルWEB版を掲載!

2019.07.11 UP WEB

『A BEGINNING FROM THE END. -the 3rd genesis-』6月29日公演ライブレポート

 

 

2019年6月29日 赤羽ReNY alphaこの日を迎えるにあたってメンバーチェンジからレコーディング、リハーサルまで準備にはかなりの時間を費やし試行錯誤が重ねられた。

 

第二期の終了…当時のバンド内を振り返ると、今まで感じたことのないほど緊迫した空気に包まれていたように思う。

渋い表情をしていたメンバーもいた。しかし「メンバーの為に続ける」と、そういったメンバーの言葉からもわかるように一つだけ確実に言えるのは、各自が前向きな心を持っていたのではなく、メンバー同士の強い絆があったから、バンドが前を向いて歩んでこれたのだということだ。  

 

新ヴォーカルを誰にするか、幾度もメンバーによる協議が続く。誰がヴォーカルになるか不明の時期だったにも関わらず、この6月29日のステージは既に用意されていた。

6月29日…全てはまずこの日に焦点を当てて物事が進んだ。

 

AMENOの加入が決まり、トレーニングがスタート。トレーニング帰りのAMENOは「プレッシャーがありますね」と呟いた。そんな横顔からは、"どんな風にファンの皆に受け入れられるか" そんな不安な心が読み取れたように思う。

新作のレコーディング、ライブのリハーサルとボイストレーニング…スケジュールをこなしていくうちに、"ヴォーカリストとしてバンドを引っ張っていきたい" という強い意志に変わっていく様を感じた時、AMENOの真摯に向き合う “強い気持ちから放たれる言葉” が、第三期のヴォーカルとして選ばれた決め手となったということを、メンバーから聞かされたことを思い出した。

そうこうしているうちに、あっという間に時は流れ当日を迎えた。

 

当日のリハーサル中には、メンバーが何度も客席にいってステージを観る姿があった。バンドのビジュアルデザイン全般を務めるZEROは、映像と照明の演出にもきっちりと指示を出す。

いつもより入念だ。

 

天候はあいにくの雨。不安定な天候でありながらも、客足には全く影響は無く、会場いっぱいのお客さんで埋め尽くされた。

開場が30分以上押す中、準備万端にスタンバイしたメンバーがソワソワしながら待機。

 

そんな中、開場中のBGMも聴いていただけただろうか?「全てオリジナルにしたい。やれるだけのことをやりたい。」と力強い表情でいうkazuya。本番迫るスケジュールの中で制作したBGMだ。

 

そしていよいよ、スクリーンに大きく鮮やかに映し出された映像とともに、メンバーが登場。まずはTSUKASA、ZERO、SHUN.、kazuyaの順にステージへ。

新ヴォーカルAMENOの登場を待つ会場は緊張感に包まれる。SEの中それぞれが楽器を奏で始めた時のその様は、THE MICRO HEAD 4N'S の新しい鼓動がドクドクと鳴り響いているかのようだった。

 

そうして、映像が白く輝いた時、AMENOの登場だ。5人がシルエットで浮かび上がり、1曲目が始まった。

 

「HELLO MY CLONE」と歌ったその時、ライトに明るく照らし出され、初めて5人がステージに並んだ姿が現れた。

 

この瞬間、THE MICRO HEAD 4N'S 第三期ステージがついに幕を明けた。

会場からは緊張と興奮が入り混ざった空気感が伝わってくる。

 

そんな空気感を打ち破るように曲のイントロにのせて「オイオイ!」と勢い良く煽るAMENOとSHUN.。

2曲目は「GLORIOUS BLAZE」だ。

 

 

唸りを上げるように会場の熱はいっきに上昇。客席からのたくさんの拳。AMENOがお立ち台に立ち、誰よりも高い場所から拳を上げ、この会場の先導者となる。続いて、「Deeper Than Black~闇色の翼~」まで駆け抜け、初めてのAMENOによるMCだ。

『こんばんは!』という爽やかな声とともに、会場は少し和やかな雰囲気になるが、『始まりの日ということでお手柔らかによろしくお願いします・・・なんて事は全然思っていません!!派手に楽しんでいこうぜー!』と挑発するかのように煽り「ICARUS」「PRISONER」「BABEL」と激しい曲が続く。 客席内はバサバサと身体を前へ後ろへ動かし、拳を上げ、頭を振り、そこには以前と変わらず、いや、むしろ熱気を増した光景が拡がっていた。

 

そしていよいよ次はニューシングル「REBIRTH -the 3rd form-」の披露だ。

「不安を抱えて何かにすがるような想いで歩いていました。そんな絶望の中で生まれた曲です。」

そう言って、激しく、強く、想いを込めて歌いあげTHE MICRO HEAD 4N'S の "再生の夜" に花を咲かせた。

 

「REBIRTH -the 3rd form-」が終わるとステージはダークブルーに染められ、センターに白く浮かび上がったのはTSUKASAの姿だ。 妖艶な音とともに、怪しくも激しく叩き込む。

 

 

そんなTSUKASAの世界からいつの間にか次の曲へとチェンジする。流れ出したのは「イカレタリアル」だ。この曲は第一期のラストシングルであり、この曲もまた、終わりと始まりの狭間にあった曲だ。THE MICRO HEAD 4N'Sの歴史を、こうして引き継ぎ、刻んでいく。そんな風に想いに浸った人もいるのではないだろうか。

 

そんなことを思っているうちに、今度は躍動感あるリズムが流れ出す。

SHUN.が「声小せーな!!久しぶりだろ!もっと声出るだろ!行くぞー!」と煽り、「REINCARNATION」がスタート! 」会場の熱がどんどん上がっていくのが伝わってくる。会場が揺れる。

 

 

ステージのメンバーも動きまわり、AMENOもお立ち台に上がりガンガンに煽る。

「まだ行けるよな~?」と続くのは 「EARNEST GAME-2nd STAGE-」。サイバーな映像も際立つ! 

映像と睨めっこをして眉間に皺を寄せながら必死にSHUN.が作業していたのは、この曲だ。

 

続いてライブの定番曲「VOLCANATION」続け、ライブもピークに後半に差し掛かる。ここで第三期の1st LIVEをお祝いに駆けつけてくれたスペシャルゲストの登場だ。

「親友、Bräymen より ON Guiter潤!、盟友、defspiralよりON Guiter MASATO!」とSHUN.が呼び込み「この何百7人で、REVERBERATIONS!!」 更に「MONSTER'S ROAR-WILD BOOST-」と続く。第一期に生まれ、また第二期、そして第三期に受け継がれる。ライブには欠かせないパワ―楽曲で、客席はヘドバンの海と化す。

 

そんな会場の空気を一変させて、AMENOのMCに入る。「プレッシャーもありそれ以上にワクワクも持ちながら今日この場所に足を運んできました。こんなに沢山の人に温かく迎えられていることを本当に嬉しく思います。」と感謝の気持ちを伝え、また『ただ前に進むだけではなく、THE MICRO HEAD 4N'Sが歩んできた過去も大切にしながら次の未来へ繋いでいこうと思います。』とバンドの過去に敬意を、そして自らが未来を作っていく決意を表明し、新曲の「Replicant」を披露。AMENOが作詞をした"再生"がテーマになった曲である。 透明感のある爽やかなメロディで会場は虹色に。

ラスト、『総力戦でいこう!』と始まったのはもちろん「Curtain Call」

拍手の渦の中、新しいTHE MICRO HEAD 4N’Sが響き渡り、本編が終了した。  

 

アンコールではTHE MICRO HEAD 4N'S らしいメンバー全員のMCが繰り広げられる。

AMENO「こんなに熱いライブが出来たのは初めてかもしれないです。本当にありがとうございます。」という言葉とともに、昨日緊張で眠れなかったSHUN.と違って、ぐっすり眠れたエピソードを話すなど、アットホームな雰囲気に。

そして次にマイクを持ったのは、SHUN.に「この人から先に処理を…」と言われ、「先生」と呼ばれたその目線の先は、もちろんTSUKASA。会場が笑いに包まれる。

「皆さん、ひさしぶりだなぁ~!僕も今日の日をどれだけ待ち焦がれたか…分かるか~い?!」と投げかけるTSUKASA。すかさず「あんまり分からんみたいや」と突っ込むSHUN.。「そうか~」と小さくつぶやくTSUKASA。何を言っても笑いが起き、天から授かったその個性で、会場を和ませた。

そして、ZERO、kazuya、SHUN.が今の心境を語った。

 

 

ZERO「2度あることは3度ありましたね。でも3度目の正直という言葉があるので更に飛躍できるように、5人と皆(ファンの皆さん)で戦っていきたいと思いますのでこれからもよろしくお願いします!」

kazuya「SHUN.、ZERO、TSUKASAがバンドを守ってくれた。またこうやって始められるんだよ。人生こんなこと出来ないんだよ。普通終了じゃん。もう一回仲間と皆(ファンの皆さん)連れて戦いにいくんでよろしくお願いします!」

SHUN.「このメンバー5人で楽しくやってます。この会場にいる全員でライブは作るものだと思っているんで、これからも皆(ファンの皆さん)と一緒に作っていけたら良いと思っています。これからもTHE MICRO HEAD 4N'S をよろしくお願いします!」

 

 

各自、挨拶をしたあとは、再度この日のゲストを呼びこみ、潤、MASATOが登場!同じ世代でステージに立ち続けてきたこの親しい2人と、仲の良さが伺える笑いあるトークとともにエールの言葉をいただき、7人で勢いよくアンコール1曲目「SCANDALOUS」、2曲目は「Labyrinth」と続けた。 ギタリストが4人というレアな構成も見どころとなった。

そして、ラストは「銀河鉄道の夜~STARDUST EXPRESS~」キラキラと幻想的にライトアップされたステージに確かに5人揃ったメンバー。まだ見ぬ明日に向かい5人一緒に希望を握りしめ、THE MICRO HEAD 4N'S 第三期の1st LIVEの幕を閉じた。

 

ヴォーカルチェンジがあろうと何度も再生して、THE MICRO HEAD 4N'S であり続けること。それは決して容易ではない。それでもきっちりと前を向いて歩む彼らの姿を、7月13日から始まる初のライブツアーでしっかりと見届けて来て欲しい。

 

Photo:ANASTASIA / Text:n.Honda

 

 

≪SetList≫

HELLO MY CLONE

GLORIOUS BLAZE

Deeper Than Black~闇色の翼~

ICARUS

PRISONER

BABEL

REBIRTH-the 3rd form-

イカレタリアル

REINCARNATION

EARNEST GAME-2nd STAGE-

VOLCANATION

REVERBRATIONS

MONSTER’S ROAR-WILD BOOST-

Replicant

Curtain Call

 

アンコール

SCANDALOUS

Labyrinth

銀河鉄道の夜~STARDUST EXPRESS~